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IHIは横浜の造船所で船舶の建造能力を拡大する。二〇一〇年に修繕船用の設備を新船建造に転用し、商船の生産能力を五割高める。今秋、十一年ぶりに造船を始める予定の愛知工場(愛知県知多市)とともに、既存設備の活用で生産を増やす。首位の今治造船も修繕船設備を新造船に振り向ける計画で、造船所新設を急ぐ韓国や中国と、現行設備の活用度を上げる日本勢の戦略の違いが鮮明になっている。
IHIは造船子会社アイ・エイチ・アイマリンユナイテッドの横浜工場(IHIMU、横浜市)で、船舶の修理・点検作業をする修繕船ドックを新船の建造にあてる。二十億―三十億円を投じ、組み立てに必要な設備を導入する。
横浜には新船と修繕船の二つのドックがある。現在は新船用で鉱石や穀物を運ぶばら積み船など商船と、防衛省向けの艦艇の両方を手がけている。一〇年以降は艦艇の建造を現在の修繕船ドックに集約し、新船用は商船に専念する。積載重量五万六千重量トンのばら積み船換算で、年間の最大生産隻数を八隻から十二隻へ高める。
IHIは一九九六年、円高の進行に伴い愛知工場での生産を中止。その後、呉工場(広島県呉市)と横浜の二工場体制を基本としてきた。世界的な船舶の需要拡大を受けて横浜の増強と愛知の再開に踏み切ることで、同社の生産能力は約三割高まる計算になる。
造船業界では今治造船が今秋、グループ二社の修繕船用ドックを新船に転用する。他の造船大手も、ドック増設はせずにクレーンや鋼板加工設備の増強で能力を高める。
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